岩手県山田町

鯨と海の科学館

岩手県山田町 鯨の不思議と、海の神秘

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「山笑う」・・・鯨山表参道の植栽記念碑

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某月某日 みちのく潮風トレイルのルートを利用して大槌町浪板海岸駅のかたわらから頂上をめざす。

 和菓子屋さんの「もりかまど」と「風の電話」を右にみて表参道を進む。

新疫病がまだ大きな問題になっていないときであったが、現在登山は自粛モードだ。

1合目までは沢沿いをなだらかに進むが2合目手前からは昨年の台風によるダメージがみられ

雨水で参道がえぐられている。古くからある鳥居を過ぎて3合目道標を見たあとはナラと松の

混成の林のなかを蛇行した登りが頂上まで続く。

 5合目と6合目の間にある電波塔管理道と交差するがこの道も悲惨な損傷をうけていた。

頂上には雪がわずかに残り西方向には早池峰山・薬師岳・すこし南西は堺木~六角牛山~

片羽山(雄岳・雌岳)が、眼下には波板海岸や集落がみえた。

権現様に拝礼して下山。

往路では気づかなかったが2合目に石碑(記念碑)があるのを発見。

休憩時に崩落した石とみていたが頂点が三角形であり良く観察すると

文字が彫られていた。鯨山並木落葉松五0本、補植松五00本、

試験植栽 昭和七年四月 植栽者 林野巡守 藤原由和 中村

万太郎とある。いまの林野庁が試験的に植樹したとおもわれます。

いにしえから山を守る思想があらわれていて、やがてそれは海にも

・・・・・

蛇足になるがこの記念碑建立の翌月五月十五日陸海軍青年将校が首相

官邸を襲撃し犬養首相を射殺。(5・15事件)さらに十月にはいって

山田町では「スルメイカ」の連日の大漁で同十五日には山田港で250

万尾という大漁であった。(町史年表P273)

一尾200グラムとすると5百トンの漁獲で「てんやわんや」したよ

うで沿岸各市町村では臨時休校として「スルメわり」にいそしんだ。

漁民の古老たちは「ずうぶん気味がわりいぃ」と口々にいったそうな。

翌八年 三陸を大津波が襲来する。ゆめゆめ油断なきよう・・・

・・・合掌・・・・ J.m

 

 

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